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AI+RPAで広がる業務自動化の可能性

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はじめに:AIとRPAが変える中小企業の業務効率化

人手不足やコスト削減の圧力が強まるなかで、中小企業の多くが「もっと効率よく業務を進めたい」と考えています。しかし、現場では「定型的な請求処理やデータ入力に時間がかかる」「人材を確保できず業務が滞る」といった悩みが尽きません。

こうした課題に応える技術が、**RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)AI(人工知能)**です。RPAは定型業務を正確かつ迅速に処理し、AIは膨大なデータを分析・判断して高度な業務をサポートします。これらを組み合わせることで、「単純作業の効率化」から「意思決定の質向上」まで幅広い業務改善が可能になります。

本記事では、中小企業がすぐに活用できるAI+RPAの事例やメリットを具体的に紹介し、導入を検討する際のポイントを整理していきます。

RPAとAIの違いと役割分担

RPAとAIはよく混同されますが、それぞれ得意分野が異なります。RPAはあくまで**「ルールに従って繰り返し作業を処理する」ことが得意で、AIは「学習し、判断する」**ことに強みを持っています。両者の違いを理解することで、導入効果を最大化できます。

RPAとは?単純作業を自動化するソフトウェアロボット

RPAは、人間がPC上で行っている定型作業をソフトウェアで自動化する仕組みです。たとえば、エクセルへのデータ入力や会計ソフトへの請求情報登録など、手順が決まっている作業を代行できます。

RPAの利用例

  • 経理:請求書データを基幹システムへ転記

  • 人事:勤怠情報の集計

  • 総務:入社手続きや書類作成の自動化

メリットは「作業時間の削減」と「ヒューマンエラーの防止」です。人間なら10分かかる作業をRPAなら数秒で終わらせられることもあり、特に定型処理が多い部門で効果を発揮します。

AIとは?学習と判断を担う仕組み

AIは、過去のデータを学習してパターンを見つけ、未来を予測・判断する技術です。単純作業の代替ではなく、人間の知的活動を補助するのが特徴です。

AIが得意とする領域

  • 予測(売上予測、需要予測)

  • 分類(メールの自動仕分け、画像認識)

  • 自然言語処理(問い合わせ文の理解、文章生成)

RPAが「決められたルール通りに処理する」のに対し、AIは「データをもとに最適解を判断する」という違いがあります。

RPAとAIの補完関係

実務においては、RPAとAIは単独で使うよりも組み合わせたほうが効果を発揮します。

  • RPA:データを収集・処理

  • AI:処理されたデータを解析・判断

  • RPA:AIの判断結果を業務システムに反映

この流れにより、単純作業+判断業務の自動化が実現できます。たとえば、請求書をOCRで読み取り、AIが内容をチェックし、RPAがシステム登録まで完了させるといった仕組みです。

誤解されやすいポイント

よくある誤解は「AIがすべての業務を自動化してくれる」というものです。実際には、AIは学習データがなければ正しい判断ができず、RPAのように安定した定型処理も得意ではありません。

  • AI:頭脳(判断)

  • RPA:手足(作業)

このように理解すれば、両者の導入範囲を見極めやすくなります。

AI+RPAによる請求処理・データ入力自動化事例

中小企業にとって最も負担が大きいのが「定型的な事務処理」です。AIとRPAを組み合わせることで、請求書処理やデータ入力などを自動化し、人手不足の解消やコスト削減につなげられます。

請求書処理の自動化

請求書業務は手作業が多く、ミスも起きやすい領域です。AIがOCRを用いて請求書の内容を読み取り、RPAが基幹システムに登録することで、処理スピードと正確性を大幅に改善できます。

導入事例では、月間数百件の請求処理が従来の1/5の時間で完了するようになったケースもあります。

売上データや勤怠情報の入力

売上伝票や勤怠データの入力は、毎月必ず発生するルーチン業務です。AI+RPAを使えば、データ収集から入力までの一連の流れを完全自動化できます。

「担当者が深夜残業してエクセルをまとめる」といった負担を削減できるため、働き方改革の観点からも有効です。

紙からデジタルへの変換

紙ベースの書類が多い企業では、OCRとAIが強力な武器になります。スキャンした紙書類をAIが文字認識し、RPAがシステムへ登録することで、ペーパーレス化と業務効率化を同時に実現可能です。

このプロセスにより、「紙書類の山」からの脱却が可能になります。

導入効果の数値例

実際の導入企業では、以下のような効果が報告されています。

業務内容 従来の工数 RPA+AI導入後 削減効果
請求処理 月40時間 月8時間 80%削減
勤怠入力 月20時間 月3時間 85%削減
データ転記 月15時間 月2時間 87%削減

このように、具体的な数値で効果を把握できると、経営層にも導入の意義が伝わりやすくなります。

顧客対応に活用できるAI×RPAの最新動向

顧客対応は、中小企業にとって差別化のポイントであり、信頼関係を築く上で欠かせません。近年はAIチャットボットやCRMとの統合により、問い合わせ対応や顧客管理を効率化する事例が増えています。ここでは、AIとRPAを組み合わせた最新動向を紹介します。

AIチャットボットとRPAの連携

AIチャットボットは、顧客からの問い合わせに即時回答できる仕組みです。さらにRPAを連携させることで、単なる回答だけでなく、バックエンド処理まで自動化できます。

利用シーン例

  • 「請求書を再発行してほしい」→ AIが内容を理解し、RPAがシステムにアクセスして再発行処理を実行

  • 「配送状況を確認したい」→ AIが注文番号を確認し、RPAが物流システムから最新状況を取得

こうした仕組みで、顧客対応のスピードアップと満足度向上が可能です。

FAQ対応の効率化

よくある質問(FAQ)は、AIが自動で問い合わせ内容を分類し、RPAが回答を抽出・提示できます。

導入効果のイメージ:

項目 従来の対応 AI+RPA導入後
FAQ対応時間 平均5分 平均30秒
担当者の稼働 常に対応が必要 自動化により問い合わせ件数の70%削減
顧客満足度 「回答が遅い」と不満 即時回答で満足度向上

CRMとの統合による顧客満足度向上

CRM(顧客管理システム)とRPAを統合すれば、問い合わせ対応に必要な情報を即座に取得できます。

例:

  • 過去の購入履歴を確認して「この商品をご利用中ですね」と即答できる

  • 未払い情報がある場合、自動的に確認して案内できる

顧客対応のスピードと精度が増し、「この会社は自分のことを理解している」という信頼感につながります。

最新のトレンド:生成AI+RPA

近年注目されているのが、ChatGPTなどの生成AIとRPAの組み合わせです。

  • AIが自然な文章で顧客に回答

  • RPAがその内容を実際のシステム操作に反映

この流れにより、より人間らしい対応と正確な処理が同時に可能になります。特に中小企業にとっては、「少人数でも高度な顧客対応ができる」大きな武器となります。

中小企業におけるAI+RPA導入メリット

AIとRPAを組み合わせることで、中小企業が直面する課題を幅広く解決できます。ここでは、導入メリットを整理します。

人手不足への対応

中小企業は慢性的に人材不足に悩まされています。AI+RPAを導入すれば、少人数で多くの業務を回せる環境を整えられます。

  • 定型作業はRPAに任せる

  • 判断業務や対人業務に人が集中する

これにより、限られた人材を「付加価値の高い仕事」に振り分けられます。

コスト削減と業務効率化

AI+RPA導入によるコスト削減効果は、具体的な数値で示すと説得力が増します。

項目 導入前コスト 導入後コスト 削減率
人件費(事務処理) 年間600万円 年間300万円 約50%削減
残業代 年間120万円 年間20万円 約83%削減
ミスによる損失 年間50万円 年間5万円 約90%削減

単なるコスト削減だけでなく、正確性やスピードの向上による「業務品質の改善」も大きなメリットです。

IT人材が不足していても導入可能

「ITに詳しい人材がいないから無理」と考える企業も多いですが、近年はクラウド型RPAやノーコードツールが普及しており、専門知識がなくても導入可能です。

  • テンプレートを利用すれば、請求処理やデータ入力はすぐに自動化できる

  • クラウドサービスなら、PCにソフトをインストールする必要もない

これにより、小規模企業でも無理なく始められるのが強みです。

段階的導入のすすめ

いきなり全業務を自動化しようとすると失敗しやすいため、段階的導入が推奨されます。

導入ステップ例

  1. 小さな業務から試す(例:請求書処理)

  2. 効果を検証し、改善点を洗い出す

  3. 他業務に展開する(例:顧客対応、自社システム連携)

  4. 全社的に広げる

段階的に進めることで、失敗リスクを抑えつつ成功体験を積めるのです。

セキュリティとガバナンスの確保

AIやRPAを活用する際は、セキュリティ対策も欠かせません。

  • アクセス権限の最小化:必要な人だけが利用できる設定にする

  • ログ管理の徹底:誰がいつ操作したかを記録する

  • クラウドセキュリティの確認:外部サービスを利用する場合、暗号化や認証方式をチェック

こうしたガバナンスを徹底することで、安心してAI+RPAを業務に組み込めます。

まとめ:AI+RPAが拓く中小企業の未来

本記事では、AIとRPAの違いから具体的な導入事例、顧客対応の最新動向、導入メリットまでを紹介しました。

ポイントを整理すると:

  • RPAは定型作業を効率化、AIは判断や分析を強化

  • 請求処理・データ入力・顧客対応など幅広い領域で導入効果あり

  • 人手不足・コスト削減・業務品質向上に直結

  • 段階的導入とセキュリティ確保が成功のカギ

中小企業にとってAI+RPAは、「人材不足を補いながら競争力を高める」ための強力な手段です。

「まずは小さな業務から始めてみる」ことが成功の第一歩です。もし自社での導入に関心があれば、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。実例に基づいた導入支援や最適なツール選定をサポートいたします。

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