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Mattermost活用術:チームの生産性を最大化する使い方と実践事例

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はじめに

多様な働き方が当たり前となった現代において、ビジネスチャットツールの選定は、企業の生産性や社内文化を左右する重要な要素となっています。特にセキュリティを重視しつつ、カスタマイズ性と拡張性に優れたオープンソース型のビジネスチャット「Mattermost」は、その柔軟性から官公庁や製造業、IT企業など幅広い業種で導入が進んでいます。

本記事では、Mattermostを導入した企業がどのようにして業務効率を最大化しているのか、その具体的な使い方と事例をもとに、実践的なノウハウをお届けします。チャンネル設計から通知設定、他ツールとの連携、そして社内文化の醸成まで、多角的な活用方法を網羅しています。さらに、実際に導入している組織のリアルな声や成果もご紹介。Mattermostの導入を検討している企業担当者の方や、既に運用しているがよりよい使い方を模索している方にとって、有用なヒントを提供できる内容となっています。

Mattermostサービスページ

チャンネル設計の最適化で情報共有を加速する

業務を効率的に進める上で、チャンネルの設計はMattermost活用の要です。情報の透明性を保ちながら、必要な人に必要な情報を届けるための工夫が求められます。パブリック/プライベートの使い分けや命名ルール、スレッド・ピン留め機能の活用など、組織全体の情報設計を見直すことで、コミュニケーションの質が劇的に変わります。

パブリック/プライベートチャンネルの使い分け

Mattermostでは「誰でも参加できるパブリックチャンネル」と「招待制のプライベートチャンネル」を使い分けることが可能です。業務や役割に応じた情報の範囲設定ができるため、社内の情報共有がスムーズに進む一方で、セキュリティや情報の秘匿性も担保されます。

チャンネル種別 特徴 活用例
パブリック 全社員が閲覧・参加可能。情報の透明性が高い 全社連絡、社内告知、共通プロジェクト
プライベート 招待されたメンバーのみがアクセス可能。セキュリティ重視 部門内チーム、経営会議、機密プロジェクト

このように使い分けることで、「開かれた情報共有」と「限定的な機密共有」を両立させることができます。

チャンネル命名規則と運用ルールの整備

チャンネル数が増えるほど、情報の混乱が起きやすくなります。そのため、命名ルールの統一と利用ポリシーの明文化が重要です。たとえば以下のような命名規則を導入することで、一覧性や検索性が高まり、必要な情報へのアクセスが格段に向上します。

命名ルール例 内容 備考
dept-〇〇 部門チャンネル 例:dept-sales、dept-dev
proj-〇〇 プロジェクトチャンネル 例:proj-newapp、proj-RFP
topic-〇〇 トピック別チャンネル 例:topic-security、topic-UX

運用ルールでは「誰がチャンネルを作成できるか」「非アクティブなチャンネルの整理方法」などを定めることで、整理された運用が実現します。

ピン留め・スレッド活用で重要情報を見逃さない

Mattermostのスレッド機能は、特定の投稿に対するやりとりを独立して表示できるため、話題が混在することを防ぎます。また、ピン留め機能により、重要な情報を常に可視化しておけます。

機能名 説明 利用例
スレッド 投稿に対する返信を独立表示 議論の流れを追いやすくする
ピン留め 投稿をチャンネル内で常時表示 マニュアル、重要連絡事項

日常的にこの2つを活用することで、投稿が流れてしまうリスクを減らし、誰でも「いま何が重要か」を把握できるようになります。

通知・モバイル活用で情報をタイムリーにキャッチ

多様な働き方が進む中で、「いつ・どこで・どのように」情報を受け取るかは業務効率に直結します。Mattermostでは、通知設定やモバイルアプリの活用により、情報の受け取り方を個人やチームごとに柔軟にカスタマイズできます。通知が多すぎると情報疲れを引き起こしますが、逆に通知が届かないと業務に支障をきたします。ここでは、適切な通知設定とモバイルでの活用法について解説します。

通知設定の最適化で「情報疲れ」を防ぐ

Mattermostの通知機能は非常に細かく設定できるため、通知過多によるストレスや、重要な情報の見逃しを防ぐことが可能です。以下のように、用途や役職に応じて通知レベルを最適化することがポイントです。

設定対象 推奨通知設定 備考
一般社員 メンション、ダイレクトメッセージのみ 雑多な情報の通知を避ける
管理職/PM すべての投稿(重要チャンネル) プロジェクトの進行管理向き
チャンネルごと チャンネル単位で通知設定を調整 案件ごとの優先度に応じる
キーワード通知 特定の単語に反応 製品名、顧客名などを設定可能

通知設定を見直すだけで、業務の集中度や対応スピードが大きく向上します。

モバイルアプリでの業務継続性の確保

外出先や在宅勤務など、オフィスにいない場面でもスムーズにコミュニケーションを行うためには、モバイルアプリの活用が不可欠です。MattermostはiOS/Android両対応のアプリを提供しており、PC版と同じアカウント・機能でアクセス可能です。

機能項目 モバイルでの活用メリット
リアルタイム通知 外出先でも即時対応可能
スレッドの確認・返信 会議中・移動中でも話題を追いやすい
ファイル添付・閲覧 写真や資料をその場で共有・確認できる
ボイスメッセージ テキスト入力が困難な状況でも即時報告可能

このように、モバイル活用は単なる「補助ツール」ではなく、主戦力となり得る存在です。業種を問わず導入価値が高いポイントといえるでしょう。

緊急連絡・重要トピックの通知ルール

緊急性の高い連絡は、通常の投稿に埋もれてしまってはいけません。Mattermostでは、特定のキーワード通知や、@channel、@hereといった強調通知が活用できます。さらに、管理者が投稿できる「アナウンスメントチャンネル」を運用することで、組織としての即時対応力を高めることが可能です。

通知手段 内容・活用方法 推奨ケース
@channel 全メンバーに通知 全社通達、重要障害報告など
@here チャンネル内のオンラインメンバーに通知 現在対応できる人材の確保時
キーワード通知 特定単語に反応 製品名、緊急用語など
アナウンス用CH 一方向通知のみ、閲覧専用設定が可能 インシデント連絡、災害対策連絡網など

通知ルールの整備によって、平常時と緊急時の対応速度の差を最小限に抑えることができ、トラブルの拡大を未然に防げます。

プラグイン・連携で業務効率を最大化する

Mattermostは単なるチャットツールではなく、さまざまな外部サービスや業務アプリと連携することで、業務ハブとしての役割を果たします。ツール間の切り替えを減らし、作業の集中度を高めることで、業務全体の生産性を大きく向上させることが可能です。ここでは、開発系ツールやドキュメントツールとの連携、さらに定型業務の自動化について具体的に紹介します。

GitHub・Jiraなどの開発系ツール連携

開発現場では、コードの更新やチケット管理といった情報をリアルタイムに共有することがプロジェクト成功の鍵となります。Mattermostでは、以下のように主要な開発ツールと連携でき、進捗管理やレビューの効率化が図れます。

ツール 連携内容 メリット
GitHub プルリク・コメント・マージなどの通知を自動投稿 開発の進捗を即座に全員で把握可能
GitLab GitHub同様の通知連携が可能 CI/CDとの連動もスムーズ
Jira チケットの更新・作成・コメントをMattermostに通知 タスクの抜け漏れ防止、進捗共有の高速化
Jenkins ビルド成功/失敗などを通知 品質管理とフィードバックループの短縮

SlackやTeamsと比べても、Mattermostはオープンソースでカスタマイズ性が高いため、より柔軟な開発環境構築が可能です。

Google Workspace・Microsoft 365連携

日常業務では、ドキュメントの共同編集や会議スケジュールの共有も不可欠です。MattermostはGoogle WorkspaceやMicrosoft 365との連携により、日々の業務効率を大きく底上げします。

機能 連携内容 利用シーン
Google カレンダー 予定の通知、リマインダー表示 会議予定をチャット上で確認
Google Drive ファイルの共有、リンク生成 会議資料・設計書の共有
Microsoft Teams 一部連携が可能(メール通知の共有など) 多様なチャット環境が混在する職場での連携
OneDrive WordやExcelファイルをチャットから直接開く レポート、計画書などの即時アクセスと編集

ユーザーが使い慣れたクラウドオフィスとの連携によって、Mattermostが単なる「メッセージの場」から「作業の場」へと進化します。

Bot・ワークフロー自動化で定型業務を削減

社内連絡や報告業務、日報などの定型タスクは、ボットやワークフローの自動化により大幅な効率化が可能です。Mattermostには標準でBot機能があり、ワークフロー自動化ツールとも連携可能です。

自動化対象 仕組み
日報・週報の収集 Botが定時に投稿テンプレートを送信 各社員が決まった形式で報告を返信
定例会議リマインド スケジュール連携で自動通知 会議5分前に該当メンバーへ通知
ステータス報告 スラッシュコマンド入力で即時送信 /status 作業中で状況を記録・共有
チャンネル参加管理 特定条件でBotがチャンネルを制御 入社時に自動で各種チャンネルへ追加など

このような仕組みを導入することで、作業の属人化を防ぎ、ミスの削減にも貢献できます。特に小規模組織では、少人数でも高い生産性を実現できる手段として有効です。

社内文化を育てるチャット活用術

Mattermostの真価は、単なる情報伝達手段にとどまらず、「社内文化の醸成」にも寄与する点にあります。チャットツールは、使い方によっては上下の壁をなくし、部署間の連携を促進し、心理的安全性の高い職場づくりを支える力を持っています。この章では、日常業務における「報連相」、カジュアルなコミュニケーション、そして社員間のスキル格差への対応について解説します。

「報連相」が自然にできる環境づくり

ビジネスの基本とされる「報告・連絡・相談」は、現場の信頼関係やミス防止に欠かせません。しかし、口頭でのやり取りが減るリモート環境では、報連相の頻度が落ちがちです。Mattermostの構造を活かすことで、それを自然に習慣化できます。

工夫内容 具体例 効果
チャンネルを目的別に設計 #daily-report#status-updateなどを設置 報告が自然と行われる環境に
スレッド機能の活用 上司のコメントに返信する形で連絡・相談を実施 誰が誰に報告しているかが明確になり、記録も残る
チャンネル定期投稿の自動化 Botを使って「昨日の進捗は?」と毎朝通知 報告がルーチン化しやすくなる

口頭よりも心理的ハードルが低いため、新人や内向的な社員でも相談がしやすくなるのもMattermostの利点です。

オンライン雑談・称賛文化の育成

コロナ禍以降、雑談が減ったことによる「孤立感」や「チームの一体感の希薄化」は、多くの企業で課題となっています。Mattermostでは、雑談チャンネルや称賛投稿によって、ポジティブな社内文化を育てることが可能です。

活用例 実施内容 期待できる効果
雑談専用チャンネル #random#lunch-talk で趣味・日常会話を共有 離れていてもチーム内の親近感を醸成
Thanksチャンネル #thanks に感謝や成果を気軽に投稿 承認文化の育成、モチベーション向上
バーチャルイベントの告知 社内イベントやウェビナーをチャンネルで告知し参加を促進 離れていても社内交流を活発化
絵文字リアクション文化の推進 「👏」「😊」などで簡単に反応 テキストでの感情表現がしやすくなり、雰囲気が柔らかくなる

このような取り組みは、エンゲージメントの向上だけでなく、離職率の低下や採用ブランディングにもつながります。

テキスト文化に不慣れな社員へのフォロー

全社員がデジタルネイティブとは限りません。特に年齢層の高い社員や現場系職種では、チャットに慣れていない場合もあります。こうしたギャップを放置せず、サポートすることでチャット文化を全社的に浸透させられます。

対応施策 実施内容 成果
導入初期研修の実施 チャットの基本操作・マナーをまとめた研修を全社員向けに実施 抵抗感を軽減し、利用のきっかけを作る
操作マニュアルの整備 スクリーンショット付きの使い方ガイドを社内Wikiに掲載 自主的な学習を促進
チャンピオン制度の導入 各部署にチャットツールの“お助け役”を1名以上配置 小さな疑問もすぐに解決でき、導入がスムーズになる
多様な表現方法の提案 音声入力、絵文字、テンプレート投稿など柔軟な方法を案内 表現の幅が広がり、使いやすさが向上

誰もが使える環境を整えることで、チャットが“限られた人だけのもの”ではなく、“全員にとっての業務インフラ”になります。

官公庁・製造業・IT企業での実践事例と学び

Mattermostは業種や業態を問わず多様な現場で採用されており、その柔軟性と堅牢性が高く評価されています。特にセキュリティ要件が厳しい官公庁や、現場と管理部門の連携が重要な製造業、そして社内DXを推進するIT企業での活用は、各業界が抱える課題を解決し、新たな業務スタイルを創出しています。ここでは代表的な事例を通して、導入効果とポイントを探ります。

米空軍におけるセキュアチャットの運用

米空軍では、極めて高いセキュリティレベルが求められる環境でMattermostが採用されています。軍事機密や作戦情報を扱うため、通信の暗号化やアクセス管理が厳格に実施されている点が特徴です。

導入背景 特徴・機能 効果
秘密情報の迅速かつ安全な共有 ・エンドツーエンド暗号化・多要素認証の導入・オンプレミス運用 ・情報漏洩リスクの大幅低減・迅速な意思決定と指示伝達が可能に

この事例は、官公庁やセキュリティ意識の高い企業にとってMattermostが有力な選択肢となることを示しています。

製造業での現場とバックオフィスのリアルタイム連携

製造業では、工場の現場担当者と管理部門の連携が課題になることが多いですが、Mattermostのリアルタイムチャットがこのギャップを埋めています。

課題 Mattermost活用例 導入効果
現場の進捗や問題点の共有遅延 ・現場専用チャンネルで作業報告・トラブル報告を即時共有 ・問題解決の迅速化・管理部門の状況把握がリアルタイムに

製造ラインの停止リスクを減らし、品質向上と納期遵守に寄与しています。

中堅SIerでのMattermost活用と社内DXの推進

IT企業においては、長年メール中心だった社内コミュニケーションをMattermostに切り替え、情報の属人化を解消し、業務のデジタル化を推進しています。

課題 対応策 結果
メール依存による情報の埋没 ・プロジェクトごとに専用チャンネル設置・検索性向上 ・情報の見える化・共有促進・コミュニケーションの迅速化
社内業務の属人化 ・定型業務のBot自動化・ワークフロー整備 ・業務効率化とミス削減

この成功事例は、チャット活用が社内DXの基盤となり得ることを示しています。

まとめ:Mattermostで変わるチームコミュニケーションと生産性向上の秘訣

Mattermostは、単なるチャットツールを超え、情報共有の透明化、業務連携の効率化、そして心理的安全性の向上に寄与します。業界を問わずセキュリティ要件に対応しつつ、カスタマイズ可能な点は、多様な組織のニーズに応えられる強みです。今回紹介したチャンネル設計や通知設定、連携プラグインの活用、さらには社内文化の醸成といったポイントを押さえることで、チームの生産性は飛躍的に向上します。

もし、御社でのチャットツールの導入や最適化を検討されているなら、Mattermostは最有力の選択肢となるでしょう。導入支援やカスタマイズのご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。生産性向上と円滑な情報共有で、次世代の働き方改革を実現しましょう。

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